保険金と給付金の違いは?請求時に確認するポイント

答え:一般に、死亡・満期などで支払われ、契約が終わるものを「保険金」、入院・手術などで支払われ、契約が続くものを「給付金」と呼びます。ただし呼び方は契約によって異なり、税金も名称だけでは決まりません。

違いは「金額の大小」ではなく、支払う場面と契約の扱い

生命保険文化センターの相談マニュアルでは、一般的な使い分けとして次のように整理しています。実際の支払条件は、加入中の商品・特約の約款を優先してください。

保険金と給付金の一般的な使い分け
呼び方主な場面支払後の契約
保険金死亡保険金、満期保険金、高度障害保険金など。対象の契約・特約が終了することが多い。
給付金入院給付金、手術給付金、通院給付金など。対象の保障が続くことが多い。支払回数・限度は別に確認。

例外もあります。がん診断給付金や三大疾病一時金は、名称だけで契約が続くか判断できません。「保険金か給付金か」よりも、どの出来事で、誰に、何回支払い、その後どの保障が残るかを保険証券と約款で確かめます。

請求する人と書類も違う

死亡保険金は指定された受取人が請求するのが基本です。入院・手術給付金は被保険者が受取人となる契約が多く、本人が請求できない場合は指定代理請求人の設定が役立つことがあります。請求できる範囲は契約ごとに異なります。

保険会社へ連絡するときは、保険証券の番号、受取人、死亡日や入院・手術の日、正式な手術名を手元に置きます。診断書が必要とは限らず、所定の条件では領収書や診療明細書で請求できる場合もあります。取り寄せる前に保険金・給付金の請求手順を確認してください。

確定申告では「名称」ではなく支払理由を見る

受け取ったお金ごとの税務の入口
受け取るもの基本的な確認点公式情報
死亡保険金保険料を負担した人、被保険者、受取人の関係により、相続税・所得税・贈与税のどれかを確認する。国税庁 No.1750
満期保険金・解約返戻金保険料負担者と受取人が同じか異なるか、受取方法は一時金か年金かを確認する。国税庁 No.1755
入院・手術給付金病気やけがに基づく給付を被保険者等が受ける場合、通常は所得税の非課税対象。ただし医療費控除を申告するなら、対応する医療費から補てん額を差し引く。生命保険文化センター・国税庁 No.1126

「非課税」と「医療費控除で差し引く」は別の話です。

入院給付金などを所得税の収入として申告しない場合でも、医療費控除を申告するなら、その給付金で補てんされた医療費から差し引きます。差し引くのは給付の目的となった医療費が上限で、余った分を別の医療費から引く必要はありません。国税庁の具体例で確認できます。

「給付金」と名付けられたものがすべて非課税ではありません。生存給付金について贈与税を検討する国税局の事例もあります。また、被保険者が請求前に亡くなり遺族が入院給付金を受け取る場合は相続財産となることがあります。支払通知書にある正式名称と受取人を確認し、迷う場合は税務署・税理士に相談してください。

自分の契約で確認する順番

受取前に見る4つの欄
  1. 保障名保険証券・特約欄で正式名称を確認。
  2. 支払条件約款の支払事由・対象外・回数を確認。
  3. 受取人誰が請求できるか、代理請求の可否を確認。
  4. 税務受取理由と三者の関係、医療費控除を確認。

公的医療保険の給付と民間保険の給付は別の制度です。高額療養費などは加入先の健康保険へ、民間保険の支払可否は契約先の保険会社へ確認します。