終身保険の解約返戻金

 

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終身保険の解約返戻金について

終身保険は高額な解約返戻金があることが広く知られています。ここでは、終身保険における解約返戻金が発生する具体的なしくみを解説しながら、具体的な終身保険という生命保険の性質についてもわかりやすく解説していきます。

終身保険の解約と解約返戻金

終身保険を解約する場合、保険加入後ある程度の期間が経過していた場合「解約返戻金」というお金が生命保険会社より支払われます。解約返戻金とは、これまで支払ってきた生命保険料の内、加入期間における死亡保険料や運営コストなどを引いた残りの金額分にその運用益を加えたものです。
終身保険の場合は、基本的に保険料の払い込み期間満了後も保険が継続する契約となっていますので、保険加入期間のうちに、払い込み期間満了後の保険分に相当する保険料を支払っています。
そのため、終身保険の場合、基本的に途中で解約をする場合には解約返戻金が発生することになります。

 

解約返戻金のしくみ

解約返戻金は前述のように、「解約返戻金={支払保険料-(加入期間の保険料+保険会社のコスト等)}×運用益」により決定されます。なぜ、特に「支払保険料-(加入期間の保険料+保険会社のコスト等)」がプラスになるのかというと、終身保険の場合、死亡保障は一生涯となります。しかし、若年者よりも高齢者の方が死亡するリスクはより高くなりますので、若年者の死亡保険料は安く、高齢者の死亡保険料は高くなります。
終身保険の保険料は原則定額となりますので、若い内に支払っている終身保険の保険料の多くは高齢者となったときの保険料を前払いしていると考えよいのです。さらに「支払保険料-(加入期間の保険料+保険会社のコスト等)」の部分は「責任準備金」とよばれており、生命保険会社は契約時に定めた予定利率でこの責任準備金を運用していきます。(定額保険の場合、変額保険の場合、予定利率は実際の生命保険会社の運用成績に依存します)

 

解約返戻金の金額の大きさ

一般的に、解約返戻金の金額は加入期間が長くなるほど大きくなります。この理由は前述の責任準備金の内訳と予定利率による運用というポイントから考えることができます。結論としては、加入期間が長いほど解約返戻金の金額は大きくなります。ここでは、なぜ加入期間が長いほど、終身保険の解約返戻金の金額が大きくなるのかを解説していきます。

 

責任準備金の内訳と解約返戻金

生命保険会社における責任準備金の内訳は前述の通り「支払保険料-(加入期間の保険料+保険会社のコスト等)」となります。これまでに支払った保険料の金額よりも加入期間で使用した保険料に保険会社のコストを加えたものが小さければ解約返戻金が発生するということになります。

 

予定利率による運用と解約返戻金

生命保険会社は責任準備金を株式や債券などの金融商品に投資をして、運用を行っています。一般的な生命保険契約の場合、この責任準備金の運用利回りは「予定利率」と呼ばれる基準によりあらかじめ定められており、生命保険会社はそれ以上の利回りを出さなければなりません。

 

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