契約前に確認すること

告知義務は、保険会社の質問に正確に答えるための手続き

生命保険に申し込むときは、健康状態、病歴、通院歴、服薬、職業などについて、保険会社から聞かれた内容に正確に答える必要があります。告知漏れや誤った告知は、契約解除や保険金・給付金が支払われない原因になることがあります。

質問を読む → 記録を確認する → 迷う内容は保険会社に聞く → 控えを保管する

この記事で判断できること

  • 告知義務で何を確認すればよいか
  • 告知漏れを防ぐための準備
  • 契約後に告知漏れへ気づいた場合の動き方

告知義務とは

告知義務とは、保険会社が契約を引き受けるか、どの条件で引き受けるかを判断するために質問した重要な事項について、事実を答える義務です。保険法では質問応答義務の形が採られているため、告知書や面接士・医師の質問文と対象期間を読み、その範囲に正確に回答することが中心です。

告知内容は、保険料、特別条件、契約の引き受け可否、将来の保険金・給付金の支払いに影響することがあります。記憶だけに頼らず、診察券、検査結果、薬の記録、健康診断結果などを見ながら確認しましょう。

告知は4段階で確認する

告知書を書き始める前に資料をそろえ、質問ごとに回答します。迷った箇所の確認経緯も残しておくと、契約後に見直しやすくなります。

  1. 質問文を読む対象期間・診療内容・検査結果など、問われている範囲を確認
  2. 記録を照合健康診断、診察券、お薬手帳、医療機関の記録を確認
  3. 所定の方法で回答口頭説明だけで済ませず、告知書や指定画面へ記録
  4. 控えを保管申込書・告知書・確認した経緯を契約書類と一緒に保存

告知で確認されやすい項目

告知前に見直したい情報
項目 確認したい内容 注意点
病歴・通院歴 過去の病気、手術、入院、通院、検査、経過観察、再検査指示など。 「完治した」「軽い症状だった」と自己判断で省略しない。
服薬・治療 処方薬、継続治療、治療中断、医師からの生活指導など。 薬名や治療期間が分からない場合は、医療機関や薬局の記録を確認する。
健康診断 異常指摘、要再検査、要精密検査、経過観察、数値の異常など。 再検査を受けていない場合も、質問内容に該当するか確認する。
職業・趣味 危険を伴う職業、業務内容、危険なスポーツや活動など。 職業名だけでなく、実際の作業内容を聞かれることがある。

告知漏れを防ぐための準備

  • 直近の健康診断結果を手元に置く
  • 病院名、診療科、通院時期、病名、薬名、検査結果をメモする
  • 告知書の質問文を最後まで読み、期間や条件を確認する
  • 「該当するか分からない」内容は、保険会社の告知窓口や所定の確認方法を利用する
  • 記入した告知内容の控えを保管する

募集人に口頭で伝えただけでは、告知として扱われない場合があります。

告知は、保険会社が指定した告知書や手続きに沿って行う必要があります。担当者に話したつもりでも、告知書に記載されていなければトラブルになることがあります。迷う内容は、所定の方法で記録に残る形にしましょう。

告知義務違反になるとどうなるか

保険法では、保険会社が質問した重要な事項について、故意または重大な過失により事実を告げなかったり、事実と異なる告知をしたりした場合、保険会社が契約を解除できることがあります。解除や保険金・給付金の扱いは、告知内容、請求原因との関係、契約時期、保険法と約款の規定などを踏まえて個別に判断されます。

一方、募集人が正しい告知を妨げた場合など、保険会社が解除できないとされる事情もあります。最初から「告知漏れなら必ず解除」「請求原因と無関係なら必ず支払われる」と決めつけず、保険会社から判断理由と該当する約款条項を書面で確認してください。

不安な点がある場合は、自己判断で放置せず、契約先の保険会社に確認してください。請求時に初めて問題になるより、気づいた時点で相談した方が選択肢を確認しやすくなります。

契約後に告知漏れへ気づいたとき

契約後に「質問に該当していたかもしれない」と気づいた場合は、契約時の告知書控えと元の質問文を読み直し、事実関係を整理して契約先の保険会社へ連絡します。「追加告知」はすべての会社・契約で共通する正式な手続き名ではないため、利用できる手続きと必要書類を契約先に確認してください。

連絡後の扱いは、元の質問、申告する事実、契約日、商品、約款などで異なります。募集代理店や民間相談サービスだけで結論を出さず、契約を引き受けた保険会社の回答を記録に残してください。具体的な連絡手順は告知漏れに気づいたときの対応で確認できます。

場面別の考え方

これから申し込む人

告知書の質問文に沿って、健康診断結果や通院歴を確認します。迷った内容は「書かない」ではなく、保険会社に確認してから進めます。

契約後に漏れへ気づいた人

保険証券と告知控えを確認し、契約先へ追加告知や契約条件への影響を相談します。記憶があいまいな場合は医療機関の記録を確認します。

請求時に問題になった人

保険会社から理由を書面で確認し、告知内容、約款、診断書、請求原因との関係を照合します。納得できない場合は相談窓口も検討します。

告知前・告知後のチェックリスト

  • 告知書の質問文と対象期間を最後まで確認した
  • 健康診断結果、通院歴、薬の記録、検査結果を確認した
  • 病名、通院期間、治療内容、薬名を分かる範囲で整理した
  • 担当者への口頭説明だけでなく、所定の告知書に記録した
  • 迷う内容は保険会社に確認した
  • 告知内容の控えを保管した
  • 契約後に漏れへ気づいた場合の連絡先を確認した

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これから申し込む人は、告知書を書く前に健康診断結果や通院歴を整理しましょう。契約後に不安がある人は、保険証券と告知控えを手元に置き、契約先へ確認する準備をします。