切り替え前の確認

生命保険の契約転換とは?保障と保険料を比べる

保険会社から契約転換を提案されたら、転換直後の月額だけで決めず、今の契約で残せる保障と、転換価格の使われ方を確認しましょう。保険料の軽減が終わる時期まで含めて比べるためのページです。

契約転換で変わることを5段階で確認

転換時に変わる条件だけでなく、その後の保険料まで追って確認します。

  1. 現在の契約を確認保障、予定利率、特約、払込期間、返戻金
  2. 転換価格を確認積立部分や積立配当金のうち、充当される金額と期間
  3. 新しい条件で契約転換時の年齢・保険料率、告知・診査、税制区分
  4. 成立後の扱いを確認元の契約の消滅範囲、クーリング・オフ、保障開始
  5. 将来の保険料を確認転換価格による軽減の終了時期、更新後の負担

生命保険文化センターは、転換後の契約が成立しなかった場合やクーリング・オフした場合は転換前の契約に戻ると説明しています。申出方法・期限と契約の状態は加入先に確認してください。

契約転換とは

契約転換とは、同じ生命保険会社で、現在の契約の積立部分や積立配当金を「転換価格」として、新しい契約の一部や保険料の一部にあてる方法です。転換価格と、今解約した場合に受け取る解約返戻金は同じ額とは限りません。両方の金額を保険会社に確認してください。

転換が成立すると一般に元の契約は消滅します。ただし、一部を残して転換できる会社・商品もあります。転換自体を扱わない場合もあるため、元の終身保障や特約を残せるかは個別に確認しましょう。保険会社から転換を勧められた場合は、新旧契約の内容比較と、現在の契約を継続したまま見直す方法の説明書面を受け取り、理解するまで署名を急ぐ必要はありません。

公的保障を確認してから不足分を考える

死亡保障や医療保障を見直すときは、先に公的保障を確認します。会社員や公務員、自営業、配偶者の働き方、子どもの有無によって、遺族年金や医療費の自己負担、高額療養費制度の影響が変わります。

民間保険は、公的保障、勤務先制度、貯蓄で足りない部分を補うものとして考えると、転換後の保障が大きすぎるか、不足しているかを確認しやすくなります。保障を増やす提案を受けた場合も、まず必要額から逆算しましょう。

転換前に比較したい項目

確認項目 現在の契約で見ること 転換後の契約で見ること
予定利率 古い契約ほど高い予定利率が適用されている場合があります。 新しい予定利率や積立部分の条件がどう変わるか確認します。
積立部分・積立配当金 今解約した場合の返戻金と、積立配当金を確認します。 転換価格としていくらを、契約のどの部分・いつまでの保険料に使うか、将来の返戻金とあわせて確認します。
死亡保障 終身部分と定期部分を分けて確認します。 保障額が増えて見えても、終身部分が小さくなっていないか確認します。
医療・がん・介護などの特約 現在の特約の支払条件、保障期間、保険料を確認します。 新しい特約の支払対象外、免責、更新条件、保険料上昇を確認します。
告知・診査 現在の契約を続ける場合と、更新する場合の条件を確認します。 転換には告知または診査が必要です。引受条件や成立しない場合の元契約の扱いも確認します。
保険料・払込期間 これから払う保険料と、払込が終わる時期を確認します。 転換直後、転換価格による軽減終了後、更新後の保険料と払込期間を比べます。
税金・控除 生命保険料控除の区分や将来の受取時の税金を確認します。 契約形態、受取人、保険料負担者が変わる場合は税務上の扱いも確認します。

「今の月額」だけでは比べられません。転換価格を10年など一定期間の保険料に使うと、期間が終わった後は軽減効果がなくなります。更新型の契約では、更新後に軽減効果がなくなる場合もあります。保険会社に転換直後・軽減終了後・更新後の保険料と、これからの払込総額の試算を依頼しましょう。

契約転換以外の選択肢

方法 向いている可能性がある場面 注意点
現在の契約を続ける 予定利率や終身保障など、今の契約に残したい条件がある場合。 保障が現在の生活に合っているかは別途確認します。
減額 保障を一部残しながら保険料を下げたい場合。 減らした保障を元に戻せない場合があります。
払済保険 以後の保険料を止めつつ、小さな保障を残したい場合。 保障額が下がり、特約が消える場合があります。
特約の中途付加・変更 主契約は残し、足りない保障だけを調整したい場合。 付加できる特約、告知、保険料、保障期間を確認します。
別の新規契約を追加 今の契約を残したまま、不足分だけ別で備えたい場合。 告知、保険料、保障の重複、管理のしやすさを確認します。
契約転換 今の契約内容が生活に合わず、同じ保険会社内で新しい保障へ組み替えたい場合。 元の条件を失う可能性、転換価格の使われ方、総支払額を確認します。

注意点

予定利率の高い契約を手放す可能性がある

古い終身保険や養老保険では、現在より高い予定利率が適用されている場合があります。転換によってその条件を失うと、貯蓄性や将来の解約返戻金に影響することがあります。予定利率は予定利率を確認するページでも整理しています。

転換価格は「もらえるお金」ではない

転換価格は元の契約の積立部分や積立配当金から、新しい契約に充当される金額です。月額保険料が抑えられて見えても、その効果が続く期間は充当方法によって異なります。解約した場合の受取額、転換価格、その充当先と期間、転換後の解約返戻金を別々に確認します。

保障が増えたように見えて、終身部分が小さくなることがある

死亡保障の総額が増えて見えても、期間限定の定期保障が大きくなり、一生涯続く終身保障が小さくなっている場合があります。何歳まで、いくら、どの保障が続くのかを分けて見てください。

告知または診査が必要

契約転換では、健康状態の告知または診査が必要です。過去の病気、通院、服薬などによっては、希望する条件で加入できないこともあります。転換後契約が成立しなかった場合やクーリング・オフした場合は元契約に戻ると案内されていますが、現在の手続き状況は保険会社へ確認してください。告知については告知義務の注意点も参考になります。

税金と生命保険料控除の扱いが変わることがある

国税庁の転換時の課税Q&Aでは、契約者・被保険者が同じなど所定の条件をすべて満たす事例では、転換に伴う所得税・贈与税の課税関係は生じないとしています。すべての転換が非課税という意味ではなく、契約形態と転換の方法を確認する必要があります。

転換時の税金と、その後の生命保険料控除の区分は別の論点です。国税庁の生命保険料控除の取扱いでは、2011年以前の旧契約を2012年以後に転換すると、控除上は新契約とみなす範囲に含まれます。現在の控除証明書と転換後の扱いを保険会社へ確認し、税務上の判断は税務署・税理士にも相談してください。

読者タイプ別の考え方

  • 保険料を下げたい人:転換だけでなく、減額、払済保険、特約整理、支払方法の変更も比較します。
  • 保障を増やしたい人:公的保障と必要保障額を確認し、増やす保障が本当に不足分なのかを見ます。
  • 古い貯蓄型保険を持っている人:予定利率、解約返戻金、満期保険金、税金を必ず確認します。
  • 医療・がん保障を新しくしたい人:支払対象外、免責、通院保障、先進医療、更新条件を比較します。
  • 提案を受けて迷っている人:その場で決めず、現在の契約と転換後の設計書を並べて確認します。

転換前チェックリスト

  • 保険会社から新旧契約の比較書面と、転換しない方法の説明を受け取った
  • 転換価格の充当先・期間、軽減終了後・更新後の保険料、これからの払込総額を確認した
  • 終身保障と定期保障、消える特約、将来の返戻金を分けて比較した
  • 告知・診査、転換不成立やクーリング・オフ時の元契約の扱いを確認した
  • 減額・払済・特約変更・新規契約の追加と比べ、税金と生命保険料控除も確認した

公式情報で確認したいページ

次にやること

  1. 保険会社に新旧契約の比較書面、転換価格の内訳、転換しない方法の説明を依頼する。転換直後・軽減終了後・更新後の保険料を同じ条件で並べる。
  2. 予定利率、現在と転換後の解約返戻金、必要な死亡保障額を確認する。残したい終身部分と特約を書き出す。
  3. 払済保険、減額・特約整理、不足分だけの新規契約も比較し、税金・生命保険料控除に疑問があれば保険会社と税務署へ確認してから判断する。

広告

契約転換を決める前に、今の契約と提案内容を整理したいとき

契約転換は、今の契約の価値を新しい契約に使う方法です。保険料や保障額だけでなく、予定利率、解約返戻金、特約、告知も確認する必要があります。

ほけんのAIは、LINEで保険証券や家計の悩みを整理し、必要に応じてFPオンライン相談へ進める民間サービスです。転換提案を受けたあと、今の契約を残す、減額する、払済にする、別契約を追加するなどの選択肢を相談前に整理したい人に向いています。

向いている人
契約転換を提案された人、古い契約を手放してよいか迷っている人、予定利率や解約返戻金、特約の変化を整理したい人。
注意したい人
すでに転換する契約内容が決まっていて手続きだけをしたい人、特定商品だけを比較したい人、AIだけで契約判断まで完結したい人。

無料相談は公的な中立相談ではなく、提携FP・保険代理店等につながる可能性がある民間サービスです。転換価格、予定利率、告知、支払対象外、税金、元の契約に戻せるかは保険会社にも確認してください。

転換前に保険証券を整理する